今回はマシマシでお送りします ケアマネ試験受ける方は是非ご一読を!

平成31年1月30日(水)

試験自体はまだ先なので切羽詰まった話ではありません。介護支援専門員すなわちケアマネージャーの試験のお話です。少し長いですが、余所ではあまり触れられていない内容かと思います。ケアマネ受験を考えてる方は是非読まれて下さいね。

2019年の試験は10月13日(日)と発表がありました 申し込み期間は6月3日(月)から7月10日(水)となっております。お申し込みはお早目に!

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受験資格について

毎年10月に各都道府県でケアマネージャーの試験が行われるのですが、私も日程の都合がついた為、昨年の平成30年10月14日にひっそりと受験してきました。

今回からケアマネの質の向上を謳い、受験資格が厳しくなり、基本的に国家資格を有し、事業所に通算5年以上在籍かつ900日以上の実務経験が必要となりました。

もしくは施設事業所での相談業務を行う方で、やはり通算5年以上在籍かつ900日以上の実績が必要となります。無資格の人が相談業務に就くとは考えにくいですね。ほぼ有資格者で5年以上実務経験者に限定された形です。平成29年までは無資格でも在籍10年以上、1800日以上の経験があれば受験できたのですが、そこら辺が今回から受験不可、厳格化されたという訳です。

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申し込み手続きについて

ちなみに受付期間は毎年多少の誤差はありますが

おおよそ6月の1ヶ月間です

申込書類のついた案内用冊子はお近くの社会福祉協議会で配布されています。問い合わせもそちらです。前日に行っても貰えません、これ実話です(笑)。提出する書類には各職種の資格証明書、勤務先の記入や判子が要る実務経験証明書があるため余裕を持って準備しましょう。受験料は各都道府県毎に異なりおおよそ8500円前後。

私の住んでいる県では銀行や郵便局で振り込んで領収書(証明書)を願書に貼り付けする形でした。なので平日に手続きに行かないといけません。

証明写真も必要ですよ。ここら辺も余裕を持って用意したいですね。まず間違いなく一日では終わりません。

受験票が送ってきたのは9月末でした。ギリギリです。かなり不安でした。試験には鉛筆、消しゴム、時計(アナログ推奨、携帯電話は不可、計算機能を有する物も危ういです)事前に用意しておきましょう。

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試験形式について

試験そのものは合計60問の5択マークシート方式です。

💀ただし設問の全てがX2問題です💀

つまり5つの内から2つ、もしくは3つを選びなさい、なのです。この場合、適当にやると5つから2つ(3つ)の組合せ中、正解を引けるのは10%になるので何の対策もしないで付け焼き刃では、まず返り討ちに遭います。問題文と選択肢のボリュームがあるため、慣れていないと読むだけで疲れます。

ケアマネ試験は難しい?

そんなケアマネ試験2018ですが、前述の受験資格の厳格化により、

受験者数が前年の131560人から6割減の49333人になってしまいました

そこに過去最高の難易度らしきものが加わった結果、

合格者数は5000人を割り込み、4990人となったそうです。

全国平均の合格率は10.1%となりました(;゚Д゚)

この数字はかなりショッキングだったらしく繰り返しニュースサイトでも取り上げられました。目にした方も多いと思います。

私はというと何とか無事に10.1%に食い込みました。合格発表は社会福祉協議会のホームページで確認出来ました。後日通知も封書で送ってきます。まあ自己採点の結果は分かっていたので一安心といったところ。ふう、危ないところじゃったわい、と

汗を拭い男塾安堵(;゚Д゚)

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受験資格厳格化について思うこと(読み飛ばし可)

個人的には受験資格の厳格化により総数は減るのは当然のことと思います。しかし合格率の低下については、私は少し意地悪な考え方をしています。受験資格となる国家資格には医師、看護師、薬剤師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士などが含まれ、これらの職種は国家試験を受ける際する勉強が、ケアマネ試験と一部重複するためその分野に関しては免除になっていました。しかしこの制度もすでに廃止されています。つまり受験者全員が同じ範囲を勉強し、同じ問題を解くシステムです。受験した感想を言うとケアマネ試験2018の問題はそれまでの過去5年の過去問とそれを解くための知識で合格点をとれる内容でした。全く見たことがない、というのは前半の介護支援分野に数題でした。それらは全て新しいここ数年での比較的新しい制度についてのものです。

今年の試験者数の内訳は例年の傾向を見ると大体予想がつきます。平成27年を参考にすると介護福祉士が半数以上を占め、看護師が続き、相談援助業務従事者、社会福祉士、理学療法士…と続きます。

要は、有資格者のみに受験資格を絞った結果、試験の難易度に大差が無いならば、本来ケアマネの適性があると見込まれた有資格者が、逆にケアマネ試験の合格率を下げているのではないか?と言うことです。つまり介護保険制度に対応した知識や能力が足りてないのに介護保険分野や事業所で業務を行っているのです。まがりなりにも介護支援専門員の試験を受験しようとする人達が、です。受験資格を満たさない比較的経験年数の浅いスタッフは介護保険制度をほとんど理解していない可能性が高いです。

私が今まで関わってきた各種事業所において、介護保険での請求をおこなっているのに、介護保険制度そのものをを熟知し行動できている方は非常に少ないのではないか?これは大きな問題ではないか?と考えさせられることがいくつもありました。逆に言えば、そこを理解し日々の仕事を行うことがより良いサービスの提供に繋がるはずです。そういう経験を積まなければどんな職種でも介護の現場での実績を積んだとは言えないでしょう。介護保険制度は基本的に3年に一度改訂があります。つまり、専門職が資格取得時に学んだであろう知識はとっくに過去の物です。常日頃から知識をアップデートしていく姿勢が大切でしょう。そうすればケアマネ試験の合格は難しくないと思います。

説教臭くなってしまいましたね すいません

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今から始めよう!ケアマネ試験勉強

合格のノウハウについては基礎資格毎におそらくは得手不得手があるのであまり細かくは書けません。私の場合、理学療法士が基礎資格になりますが、リハビリ関連の問題は毎年せいぜい1問出るくらいです。残り59問は0からのスタートになりますのでリハビリ職で受験をお考えの方、勉強に取りかかるのはお早めに。学生時の国家試験受験の際の知識では受かりませんよ(笑)。

2018年ケアマネ問題振り返り

一応、対策らしきものをご紹介。

ケアマネ試験には、一応合格ラインがあるのでそこを確認しましょう。

全60問中、介護支援分野(前半25問)で13問、保険医療福祉サービス分野(後半35問)で22問です。

はい、足切りですね

この合格ラインは毎年多少の上下があります。今年はかなり低い方でした。問題の傾向を実際解いていく順番になぞらえ解説していきます。ここでひとつ。

問題は持ち出しOK

自己採点のためにも選択した答えはマークシートだけでなく、問題用紙にも記入していきましょう。この時、「この問題は確実に解けた!」と言う問題については問題用紙の番号に印をつけて行きしょう。それではスタート。制限時間は120分です。

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最初が一番難しい?介護支援分野(№1~25)

試験問題を開けるといきなりクライマックス、一番のネックになる介護支援分野。特に最初の10問目くらいまでの介護保険の法制度に関する問題が難易度が異様に高いです。

細かく見るとまず資金、財源などお金に関わる問題は過去問五年分を見ると必ず出ています。今年も過去問と同じ内容が出ていました。そして介護保険関連の政策についての問題は新オレンジプランについて問われていました。これは過去問には出ていない問題ですが、各種参考書には重要な項目として取り上げられているものです。

そして毎年出るのが介護保険法の総則から。過去問では圧倒的に第1条から4条までが頻出です。

これは原文を読み参考書の解説と照らし合わせましょう。それぞれの条文が何を謳っているのかを箇条書きに纏めておくと良いでしょう。

付け加えて後見制度と介護保険の情報公開制度も近年頻出の分野です。後見制度については過去問とその解説でカバーできます。範囲を覚える必要はありません。

情報公開制度については制度上、都道府県が主体となり実施する制度(一部委託可能)であることを理解した上で、可能ならば自分で一度情報入力をさせて貰うか、最低でも実際の入力画面を見せてもらうのが手っ取り早い方法です。制度上の設問は公開の内容を問うものなので、大体これで対応できます。

介護支援分野最後の24問、25問目は事例を挙げての文章題でした。ここは落ち着いて読んで、明らかにおかしい選択肢を消去です。

これくらいで25問中7問は取れます。残り18問から5~9問も取ればここでの足切り回避です。残りの対策ですが難易度の高いX2問題では、間違っている箇所を見つけるのが鉄則です。選択肢一つ消すと正解率は1/6、2つ消せれば1/3で正解できます。じっくり問題と選択肢を読むことで正解が導けるケースもあるので、ここは時間を掛けるべきところです。差はここでつくと思って下さい。

一番とっつきやすい医療分野(№26~45)

後半の保険医療福祉サービス分野はさらに、薬や疾患の知識、医療的処置などが問われる医療分野(20問)と実際のサービスを提供する事業者毎の詳しい知識が問われる福祉サービス分野(15問)に分けられます。

医療分野の問題は問題文そのものがそれまでの介護支援分野と比較すると簡単で読みやすく、疾患、薬、処置のハウツーを理解・記憶しておくとあっさり点が取れます。現役の看護師はここでパーフェクトに近い点数を取れるはずです。他のコメディカルの人も参考書を2~3回目を通すだけで良いでしょう。比較的古いタイプの問題が多いです。ちなみに前述のリハビリ関連の問題はここに入って来ます。ここはマークミスに気をつけて、全速☆前進です。ここでもたつくようでは合格は厳しいです。目標は15点以上です。

意外と取れない福祉サービス分野(№46~60)

最後の15問となる福祉サービス分野はくせ者です。過去問の傾向として近年難易度が上がっています。

特に最後の10問の事業者毎の知識を問われる問題はなかなか手が回らないかもしれません。

逆に狙い目かつ頻出なのは福祉分野に入って最初の数問のクライアントとの面接やソーシャルワークについての問題です。

ここははっきり言ってボーナス問題です。非常に狭い範囲から毎年似たような問題が出てきます。過去問とその解説を読むだけで解ける内容です。ここは落とさずに。

事業所毎の知識・制度を問われるラスト10問についてはとりあえず自分の勤め先の事業形態の問題は何とか分かるでしょう。内容としては単純な制度の知識の問題です。過去問で一度でも見ておけば解けるレベルの物が大半ですが出題範囲が広すぎます。

私がとった過去問以外の対策として、毎年各都道府県(大きいところでは市レベル)で実施されている介護サービス事業者ごとの集団指導講習の資料を読むこと。かなり膨大なのですが人員基準、施設基準、加算の条件だけで良いです。実際講習に行くなり、行った人からその年の変更点を聞くと新制度の理解が深まります。お勤め先が複数の事業所を運営されているならば、かなりの範囲をカバーできるはず。

資料自体は誰でもダウンロード出来るし、事業所内で印刷、冊子化してすぐ目に付くところに置いているものですから。この分野は正直15問中最初の4問でしっかりとって後半はある程度のところで引くべきでしょう。目安は7~8点ですが最後の10問は半分も取れなくても、最初の面接やソーシャルワーク関連の問題で取れれば目標達成です。

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試験時間120分をフル活用して挑め!

この時点で問題を解き終わったので第2ラウンドです。

各分野で、確実に取れた問題の個数を数えて見ましょう。この時点で前半の介護支援分野25問から10点、後半35問が20点もあるならば、マークミスでもない限りほぼ合格圏内でしょう。大体の人が前半の介護支援分野の足切りに引っかかります。

残り時間は前半、特に25問中、その後半の15問(№11~25)を重点的に精査します。前半の10問は制度や条文そのものに目を通して暗記しておかないと解けない問題が多いです。高い難易度の原因はそこですね。

後半15問は、要介護認定の仕組みや介護支援専門員が行う支援やケアプランの方針を問うもの、介護支援サービスの在り方などが問われる問題が多いです。

ここはしっかり読めばある程度選択肢が絞れます。ここに時間を掛けます。取りやすいところからとります。同じ1点ですから。

時間配分的には一回目を解いてしまうのに60分~70分前後です。

中盤の医療分野辺りは20問解くのに10分かからないと思います。逆に介護支援分野は1問1分以上かかることもあります。時計を見て残り時間を確認していきましょう。後半の35問では差は付きません。

前半の介護支援分野にどれだけ集中できるかです。ここを意識しましょう。

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ケアマネ試験勉強について

ここに至るまでの普段の勉強のコツですが、テキストを読み込むだけでは無理です。

国家試験対策の基本は 過去問です

ただし介護保険は制度改正があるためあまり古い問題を解くのは逆効果です。二回前の改正くらいまで、せいぜい5~6年前まで遡れば良いでしょう。実際、参考書もそれくらいの範囲しか扱ってません。

その参考書ですが ぶっちゃけどのメーカーの物でも かまいません。

自分が手にとって見やすい物を選んで下さい。強いて言うなら、介護支援分野をわかりやすく解説してるもの、ページを割いている物を選ぶべきでしょう。介護支援専門員基本テキスト(全3巻)は必須ではありません。無くても受かります。そのかわり後々研修に必要となり、買うことになります。そのときで良いでしょう。高いです、これ。

ケアマネ試験の勉強の基本は過去問周回です

参考書とは別にお金を使いたいのが過去問対策です。インターネットで検索すれば、過去問5年分くらいはダウンロード出来ます。タダですね。その代わりに解説が付いていません。参考書も全ての過去問に対応してはいません。

過去問の基本は『問題を読む』『なぜその選択なのか個別に考える』『答え合わせ→解説・その部分の参考書を確認』をひたすら繰り返すことです。

周回必須です

理想のスタイルはA3位に印刷した過去問の余白に自分でガンガン調べて書き込む方式なんですが、これは時間とスペースをとります。社会人には優しくない方法です。

今回私はその部分を有料アプリで補いました

多くはありませんがいくつかの業者からケアマネ過去問アプリが出ています。対応のアプリストアで検索してみましょう。大概はお試しで無料過去問が解けます。解説や設問に関連したテキストが出てくる物を探してダウンロードしましょう。過去問は分野毎に販売されています。私は全分野5年分の過去問解説付きを購入しました。問題を解くときはタイマー機能も付いてました。他にも1問1答式や、予想問題なんかもありますが、

とりあえず過去問のみで良いです。全部買うと参考書より高くつきますから。

お手持ちのスマホで効率よく勉強しよう!

この手のアプリの有り難いところは空いた時間、場所を選ばず勉強出来ること。ダウンロードした端末さえあればオフラインで出来ます。従来通りに過去問対策しようとすると、過去問、参考書、鉛筆、解答用紙が要ります。大荷物です。それを広げる場所と座る椅子は確保できますか?もう一つは過去問の周回速度が段違いに上がります。特に解答解説と関連のテキストがワンクリックで読めるのでかなり速いです。正解した設問は飛ばせますし、正答を丸暗記してしまい理解が進まない人向けにランダム出題機能も大体採用されてます。

これだと過去問5年分を1日2~3周とかも余裕で出来ます

欠点はやはり端末由来であること。バッテリー切れ注意です。そんなにバッテリーは喰いませんが。そして端末の画面が小さいと見づらいこと。私はNexus7(7インチ)にダウンロードして使いました。これだとちょうど良いくらいですね。寝っ転がっても勉強できます。残念ながら試験毎の集計機能は充実していない物が多いです。

本番対策として紙に印刷した過去問も定期的に解きましょう。

時間配分は練習しないと身につきません。解答用紙は自作して、分野毎の得点や間違った問題は見直した後、保管です。前半後半それぞれ足切りラインを越えてくると折り返し地点くらいです。解答用紙は後で見返して点数の推移を確認、最終的な自信につながります。

過去問をひたすら周回 間違ったら解説を読む

この手の試験はとにかく過去問周回の回数が物を言います。スマホやタブレットが普及しているので、試験勉強にアプリ導入は敷居は低いでしょう。利用しない手はありません。コンビニでも魔法のカードは売ってますし、

ゲームに課金する以外にも使い道ってあるんですね、あれ。

多少お金はかかりますが早い段階での過去問アプリは効果的と思います。時間がある内に始めた方が有利です。逆に土壇場になるとアプリをインストールしても気もそぞろとなり、他の参考書やテキストに目移りしてしまいます。

💀学生時代に参考書ばっかり購入して御守り代わりにしてた人いませんか?💀

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2019ケアマネ試験申し込みは6月3日から!

今回はケアマネ試験の受験手続きから、最新の傾向と結果、試験の解き方と勉強方法まで一気に書いてみました。結構なボリュームとなりましたが、少しでも受験される皆さんのお役に立てればと思います。

2019年介護支援専門員の資格試験は10月13日(日)に行われます!受付は6月3日(月)から7月10日(水)までです。手続等はお早めに。

受験票の写真がやはりアウトレイジだった 千代原でした バイバイ

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