これを書いている2019年1月現在、インフルエンザが大流行している。
毎年のことなのだが勤め先である医療機関でも職員、患者共にそれなりの罹患者が出る。インフルエンザはABCと型があり、流行時期がABCの順番、症状の重さもABCの順番に重い。39~40度近い高熱が出るのはまあA型であろう。このインフルエンザ、症状が激烈なのでなるべく罹りたくない。流行時期が受験シーズンとも重なり、心配な親御さんも多いのでは。ここでは予防方法を記しておこう。
事前に出来ることとしては予防接種。受けるに越したことはないが時期に注意。インフルエンザの予防接種は注射をしてから2週間ほど経過した効果を発揮する。流行直前もしくは流行まっただ中に医療機関に駆け込んでも遅い。ならば早ければ良いのか?となるがそうもいかない。予防接種による免疫の効果は厚生労働省のサイトを参照すると最大で5ヶ月程度とのこと。人によっては2月後半~3月が試験本番になる。ここら辺だとインフルエンザA型はある程度ピークを過ぎているがB型C型はまだまだこれから。なので予防接種を受ける時期の理想は11月下旬と考えている。
シーズン中の予防はまず不用意な外出を避けること。人混みでは誰がインフルエンザに罹患しているか分からない。あからさまに咳き込んでいる人には近付かない。外出するときは必ずマスク着用。マスクは上下裏表を確認する。よくいるのが口を隠して鼻を隠さない人。鼻の粘膜からもウィルスは侵入します。外出から帰ったらうがい手洗い。ウィルスは手に付着し、食事等の際に口からも入る為、実は手洗いはかなり重要な予防策です。
次に室内の環境について。定期的な換気は当然として、問題は湿度。この時期何も対策せずにエアコンを使用すると湿度は30%を切ります。インフルエンザ予防に有効な湿度の目安は60%です。部屋の広さにも左右されるでしょうが、濡れたタオルを干したり、ストーブにヤカンをかけたりした程度では達成出来ない数値です。湿度計と加湿器の使用をお薦めします。
罹患したかな?と思った時。すぐ医療機関へ行きましょう。その時もマスクを忘れずに。病院の待合室で他の患者から感染、なんていうのも良くある話です。インフルエンザ治療薬に関しては、昔は副作用が話題になったタミフルではなく他の薬、例えばイナビルやリレンザもあります。2018年の春からはシオノギ製薬からゾフルーザという新薬も登場しており、こちらは現在、インフルエンザ治療薬のシェアNo.1なんだとか。気になる人は検索してみるのも良いでしょう。
最後になりますが、もしかかってしまった場合、医療機関受診後は暖かくして、睡眠と栄養をとりましょう。家族がいらっしゃる方はせめて感染させないよう御配慮をお願い致します。その場合、ご家族の方は、体調に異変が無くとも職場、学校、外出の際には必ずマスク着用を。これは予防に加え、自分も罹患している場合、さらなる感染を防ぐことにつながります。